「大切な誰かと出逢う」
今回は2021年10月に投稿したブログを紹介します。この当時の僕は、千葉市で訪問診療を行っていて、翌年から茂原でクリニックを開院する準備をしていたころでした。そして茂原で訪問診療を始めるにあたり、ある医療関係者を紹介して頂いた際に思ったこと文章にしています。
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「なるほど。こういうことなのかもしれないな。」
先日、ある人を紹介して頂いたときに、数年前に講演会で講師が話していたことを思い出しました。
「人は、生まれたときから、いつ、どこで、誰と出逢うのか決まっています。だから、今までの人生で出逢ってきた人たちは、初めからそう決められていた人たちなのかもしれません。そして、これからの人生においても、誰と出逢うかはもう決まっていたりします。例えば、人生を一本の道としてイメージして、そこを自分が歩いていくような想像をしてみてください。そして、その道を進んで行くと、その道端に新しく出会う大切な人が待っている、そんな感覚です。ですから、あなたは、あなたの人生を信じて、自分の想う道を進んで行ったらよいのです。そこには自分をサポートしてくれる会うべき大切な人が待っているのですから。」
(本当?そんなことってあるのかな?これからの人生で出逢う人が決まっているなんて。もし決まっているとしたら、それってどうなんだろう。楽しいのかな?それともつまらないのかな?)
そんな疑問が湧いてきて、その当時、一緒に講演会に出席していた友人たちに、どんなふうに思ったのか、聞いて回った覚えがあります。
そして、友人たちは
「その話、本当なのかな? 未来に出会う人が決まっているなんてね。もしそうだとしたら、面白くないかな。どんな人に逢えるか分からないから楽しいし、ワクワクするんじゃない?」
とか
「そうなんだよね。実は人生って生まれたときから決まっていたりするんだよね。ただその人生を見つけられるかどうかは自分次第なんだよね。」
(人生を見つけるなんて、当時はその意味がわかりませんでした。きっとパラレルワールドのこと(自分には複数の人生が存在していて、どれを選択するのかは自分次第ということ)を友人は話していたのでしょうね。
とか
「自分の未来にさ、自分を助けてくれる大切な人が待っていると思うと、楽しみだよね。どんな人なんだろうって思っちゃう。」
とか。
どうやら、僕のように講師の話に疑問を持っている友人もいましたし、反対にその講師が話していたことを当たり前のように思いながら生きている友人もいましたし、いろいろな考え方を持ちながらみんな人生を送っているんだなって思ったのを覚えています。
ただ僕も自分の人生を信じて、その道を進むことができるようになるのだろうか、もしそれが出来るようになったら素敵だな、なんて考えていました。
そして、それから5年が経ち、今の僕にはこの講師の言葉が分かるような気がしています。
それは、この5年間のことを振り返ってみて気づいたのですね。5年の間に出逢ってきたたくさんの友人やセミナー講師や職場の同僚や緩和医療の先生や在宅医療の先生など、すべての出逢いを思い出すと、そのいずれもがプラスにもマイナスにも僕に影響を与えてくれていて、そのお陰で今の自分が出来上がっている。そして、その当時の僕には、想像もできなかった自分らしく生きている今の自分がいたりします。なぜなら脳神経外科として病院勤務をしていた自分が、病院を離れ在宅医療のクリニックを開院しようとしているのですから。
そして、この大きな変化はきっと僕の人生で出逢うべく大切な人たちに出逢ってきたからなのだろうと思うのです。
そうであるならば、これからの人生を想像してみたときに、やはり同じように自分にとって大切な誰かと出逢っていくのだろうし、そしてたくさんの出逢いの影響を受けて、自分が成長していくのではないだろうかと思うのです。そして、これから5年後には、これまでの5年間と同じように、今の自分では想像もできないような自分に変わっているのかもしれないですね。
もしかすると、このように過去を振り返り、現在の自分を見つめ、そして、未来の人生を想像してみる。そうすると、これからの人生を歩んでいくことが楽しくなってくるかもしれませんね。